「いってきまーす」
誰も居ない部屋に挨拶をする
いつもは、飼い猫がいるんだけど。
その猫は昨日から帰ってきてない。ほんと、どこで何してるんだか。
でも、返事が返ってこないのはいつもの事。
駅でいつもの電車に乗る。
僕みたいなサラリーマンのひとや学生達がせわしなく電車に乗ってきた。
人が多いせいで乗り心地は最悪。
それもいつもの事。
駅で電車を待つ。
いつもはこんな早い時間には帰らないんだけど。(時間的には少し遅い時間なんだろうけど。)
なんだか今日は、早く帰らないといけない気がして。
友達や先輩の誘いも断って駅へと急いだ。
人はまばらで、僕はわざと人が居ない所を選んだ。
電車の出発まであと少し。そう思ったら何だか瞼が重くなってきて。
寝過ごしたら嫌だからあんまり寝ないんだけど、このときだけは何かに誘われるように眠ってしまった。
何分寝たんだろうか。肩がなんだか重い。
何なんだ。居眠りしてるおじさんとかだったらどうしようと思いつつ横を見る。
少し、ぎょっとした。
隣に居たのは、青い髪に和服。時代錯誤のようで時代錯誤じゃない。わけのわからないひと。
まぁ、タチの悪いおじさんじゃない分良かったけど寝てることには変わりない。
どうしようか、と思いジッと見ていたらいきなり彼が顔を上げた。
驚いた・・・・でも、それより。このひとすごくキレイな紅い眼をしている。
なんだか、すこしドキリとしてしまった。
「悪い・・・・・俺寝てたか・・・?」
「あー・・・多分・・・・僕も寝てたからわかんないんですけど・・・・・。」
「そうか・・・迷惑かけたな。」
「はぁ・・・・・・」
彼は何なんだろう。
結構席は空いてるのに何で僕の隣なんだろう。
いろいろ考えていると丁度目的地に着いた。
ほっとしたような、がっかりしたような。。変な感じ。
「・・じゃぁ、僕ここなんで・・・・・・・・。」
「ってか俺もここなんだけど・・・・。」
少し笑って彼が言った。
迂闊にもまたそれにドキっとしてしまって。
何で男相手にこんなドキドキしなきゃいけないんだろう・・・・。
ココロを落ち着かせるためにふぅ、と軽く深呼吸をした。
「あんたいつもあれ乗ってんの?」
「え、ええ。貴方もいつも乗ってるんですか?」
「いやぁ、全然乗らない。」
あんな変なもんいつも乗れるかよ、と笑いながら言う。
それじゃぁ今日は何で乗ってたんだろう。
何か用でもあったのかな。
「でも、何か今日いきなり乗りたくなってさ。ってか乗らなきゃいけない気がした。」
「・・・・実は僕もね、普通この時間には乗れないんですけど。なんか今日は早く帰らなきゃいけない気がして。」
なんだか、同じ事考えてたんですね。僕達。
僕の言葉に貴方は頷く。
偶然にしてはできすぎだよな。
貴方の言葉に僕も頷いた。
「でも、いい偶然だ。こうやってあんたに会えた。」
「うん・・・。」
家について欲しくない。
このままずっと話してたいな。
それでも別れはやってくるもので。
気付けば僕の家の前。
「じゃあ・・・・・・」
「おぅ、またな。」
ひらひらと手を振って貴方が言った。
なんだか、とてもいい夢から覚めた気分だ。
・・・もう、会えないんだろうか・・・・・。
***
「うわぁ・・時間ギリギリなんて久しぶりだなぁ・・・・・。」
仕方なく、つり革に手をかける。
駅の状況はいつもと同じ。いつもは少し余裕のあった僕は今日はギリギリ。
いつもと違う。でも、違うのはそれだけじゃなくて。
「よぅ。遅かったなぁ。」
そしてなぜか目の前には貴方。
「なんで・・・・・・・・・・。」
「何でだろうねー?」
ニヤリと笑って貴方が言った。
僕もつられて笑う。
今日からは、これがいつものこと。
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前サイトでお題書いてたときに「通勤電車」で書いたやつをリメイク。
長くなったかって言うとそうでもないんですが・・・・。
コレはどうアップすればいいんだろう・・・・・。
今のトコ100のお題再開させる気はないんですが・・・・・・・。
とりあえずふつうにアプしまーふ。
再開する気になったら移動・・・とか?
馴れ初め?話?なんだろうけど。。。。。
なんかふたりとも名前が出てこない。
六サトです。つか六さん怪しい。狙ってる。
・・・つけてた・・・・?(やめてください
はー、恥ずかしい。。。
なんだか無理矢理終わらせたかんじ!!!
まぁいつものことです!