「。。。。。何?」
宿題に励む俺を面白そうに柴木が見てた。
最初はよくある事だから気にしなかったが、流石に五分近くも見られるとちょっと気になる。
そんなに面白いか。宿題をする俺は。そんな滑稽か。
「いやー。。。何や、晴哉はよう頑張るなぁ思うてな。」
そう、ニコニコしながら返してきた。
。。。。。。。。ああ。。。。。これは。。。。。。。。。。。完璧に意味の無い行動だ。。。
瞬時に悟った。
柴木はよく子供が親にかまってもらえない時にやるような。。。。。。。。。まぁ。。
袖をぐいぐい引っ張ったりだとか、いきなり抱きついてきたりだとか、
今回みたいに何も言わずただじっと見てるだけだとか。。。。。。。。。そういう行為をよくする。(俺以外の奴にかまってもらえばいいのにターゲットは何故か毎回俺だ。)
その意味の無い行動で妨害されるのも腹が立つ。
この男をどうにかしなければ宿題もできない。(いや、ただ見つめるのをやめてくれればいいのだけど。)
「。。。。宿題したいからさ。。。見つめるのやめてくれないかな。。。。?」
遠慮がちにそういうとこいつは少しつまらなさそうな顔をして向こうへ行ってしまった。
これでやっとで宿題ができると思いきや。
「大体何でやねん。。。俺はただ晴哉が頑張ってるのを見てただけやんか。。。。。。。。」
ぶちぶちと隅っこで愚痴をもらしだした。
そうだよな。。。柴木があれだけで諦めるわけがないよな。。。。。
静かな部屋に柴木の独り言が響く。
そして時々混じる大きな溜息。
こんなんじゃ集中できない。
静かにしてほしい。
でも柴木を静かにするって言うことは俺が宿題をやめてこいつをかまってやるって事になるんだ。
。。。。。。。宿題当てられてるのになぁ。。。。。。。
そうして俺が色々考えてる間にもひとりごとはだんだん酷くなってきた。
あー。。。。。もう仕方ないなぁ。。。。。。。
よいしょ、と重たそうに立ち上がり隅っこにいる柴木の肩を叩く。
そうするとうしろも振り向かずさっきと同じ声のトーンで呟いた。
「何やねん。。。。晴哉は俺よか宿題のほうが大事なんやろ。。。。。。。。。。」
「。。。。違うって。。。。さっきはゴメンって。。。。。ね?話したげるから。。。。。。」
できるだけ、反省の声色で言ったんだけど。
柴木は何の反応も返さない。
あまりにも何も言ってくれないものだからさすがに困ってしまった。(ってもさっきから困りっぱなしな気がするが。)
「。。。。。しば。。。。。」
その瞬間柴木が振り返った。
ニヤリ、と擬音が付くほどの笑みを浮かべながら。
「。。。。。。。へっへー。。。。。晴哉ならそう言ってくれると思うとったよー。。。?」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。ん?
。。。はかられた。。。。。?
「いやぁ、やっぱ晴哉はいい奴やなぁー。宿題より俺を取ってくれたんやろ?な?」
「。。。。。。。。。。。。そうだね。。。。。」
「やっぱりー!晴哉ー!愛してるでー!!!」
「。。。。。。。。。。。。そうだね。。。。。」
きゃぁきゃぁとはしゃぐ柴木を横目に俺は深い溜息をついた。
畜生め。
結局俺は柴木にはめられたってことかい。
明日こそは何をやってもかまってやらない。絶対にだ。
。。。。。。。。。。。。。。。。。ってあれ。。。。。。。。。。。。。この言葉、昨日も考えてた気がする。
結局エンドレス。
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晴哉愛してるっていわせたかった。
友達同士で話しててよく愛してるー!!って言うじゃないですか。
いいなぁ、ほほえましいなぁ。とか。
エンドレス・・・・?ん・・・・・?
余談なんですけど子供っぽいひとだいすきです。